老犬になるにつれて、便秘に悩まされるようになる犬が増えてきます。この記事では、愛犬が「今までは快便だったのに最近は年齢のせいか便秘気味になってきた……。」と困っている飼い主に向けて、老犬の便秘に関する基本的な知識や、自宅でとるべき対応に関して紹介しています。
老犬は便秘が増える!?
老犬になって便通が悪くなるのは特段の病気がなくても起こりうる自然な現象といえます。問題は、加齢が原因のようにみえて病気が隠れていないかどうかという点です。代表的な原因は以下になります。
・加齢
・脱水を起こすような病気
・肛門周囲の異常
とるべき対応丨まずは観察!
便秘は、始まってから3〜4日であれば緊急性があることは少ない症状です。まずは自宅内での様子をよく観察し、愛犬のからだの状況に関してなるべく多くの情報を集めることが大切です。具体的にどんなポイントを観察すればよいのか、以下に紹介します。
水を飲む量、あるいは尿の量が異常に増えていないか
便に異常はないか(乾燥、血液、粘液など)
排便時に異常に鳴く、いきむなどの行動はないか
肛門の周りがポコっと腫れていないか
元気食欲の低下など他の異常はないか
これらのポイントに注意を向けて情報を集めておくと、いざ動物病院を受診しなければいけなくなったときにも、獣医師に性格な情報を提供することができるでしょう。そうすればスムーズな診断・治療ができる可能性が大きく高まります。便秘ではなかった時の様子もよく思い出しながら観察してみてください。
とるべき対応丨観察したら…
・異常が認められたとき
病気が隠れている可能性が高いと判断されるため、できるだけ早く動物病院に行って相談をすべきでしょう。特に、元気食欲に異常がある、あるいは嘔吐を伴うときは緊急性が高い場合もあります。かかりつけの動物病院ではなくとも、ひとまず駆け込むことができる動物病院の受診を検討してもいいかもしれません。
・異常がなかったとき
少なくとも緊急性が高い状況である可能性は低そうです。少し自宅で様子をみることもできるかもしれません。自宅で経過観察をする際には以下の点に注意を払ってみてください。
フードは年齢に合ったシニア用のものか
おやつの量ばかり増えてきていないか(老犬は味の好みがうるさくなってくることが多い)
単純な老化現象による便秘に関しては、食事の管理が大切です。可溶性の食物繊維と飲水量を増やしてみると便通が改善することもあります。可溶性食物繊維を増やす方法としては、相応のフードに切り替えたり、サプリメントで補ってあげたりするのが取り組みやすいでしょう。
飲水量を増やすには、ウェットフードに切り替えたり、スープを毎日の食事に追加したりするといいかもしれません。ただし、ウェットフードはドライフードと比べて歯石がつきやすくなるため注意が必要です。
低下した消化管の運動機能をサポートするために、平地のお散歩を増やしてみるのもいいかもしれません。その際は決して無理をさせないよう、ゆっくりと愛犬のペースに合わせて歩いてあげてください。
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